I. Brand & Family Chardonnay Escolle Vineyard Santa Lucia Highlands
生産国 | アメリカ |
地方 | カリフォルニア |
アぺレーション | サンタ・ルシア・ハイランズ |
ワイナリー | アイ. ブランド&ファミリーI. Brand & Family |
ヴィンテージ | 2017 |
色 | 白 |
ぶどうの品種 | 100% シャルドネ |
栓 | ナチュラルコルク |
容量 | 750ml |
アルコール度数 | 13.2% |
商品コード | IBE1C17 |
在庫 | 在庫あり |
ふくよかがありながらバランスが優れたワインです。ナッツと果実のアロマが際立ちますが、しっかりとした酸があり、クリーミーな口当たりが軽やかに感じます。様々な果実、ベーキングスパイス、焼きりんご、パイナップルの香りがありクローヴが香る、なめらかで長い余韻があります。現在飲んでも美味しいですが、熟成させると更に美味しくなります。
オノーレ・エスコールが家族の夏場の別荘として1878 年に購入した敷地内にある畑です。オノーレがブドウを植樹したベンチ・ランド(山の麓と平坦な土地の境目)は、現在でも優良なブドウ産地として知られています。現在はCaraccioli家が畑の所有者となっています。サンタ・ルシア・ハイランズAVA の北部にあるこの畑は2016 年以降、灌漑を一切行っていない為、繊細なブドウの個性がそっくりそのままワインを通して表現されます。土壌はChular 砂質ロームで、根っこの伸びと生育を促進させる効果があります。
ブドウは21.3Brix で収穫し、全房でプレスにかけ、その後フレンチオーク・パンチョン樽(35%新)にて発酵を行います。熟成は10 ヶ月間、澱と共に行います。ラッキング後にブレンド作業を行い、瓶詰め前にステンレスタンクにて更に4 ヶ月間の熟成を行います。MLF は一部行いました。
アイ・ブランドには美術品が飾られているようなオシャレなテイスティング・ルームもなければ、著名な醸造コンサルタントもいません。オーナー醸造家のイアン・ブランドにとって、ワイナリーの経営と言うものは素直に美味しく毎日気軽に飲めるテーブルワインを造り、それを世に送り出すことです。
銘醸地のブドウを使い1 本300 ドルのワインを造る事は、資金さえあれば誰にでもできる簡単なことです。イアンが目指すところは、ブドウ産地としては確立しているものの、まだ探せば素晴らしい(安価な)ブドウ畑がいくつもあるモントレー・カウンティで、酸とミネラルがしっかりと感じられるワインの醸造をすることです。
イアンは2007 年に妻のヘザーと共にワイナリーをスタートさせます。モントレーという産地を選んだ理由は、いつの日からか樽香と「ボテボテ感」がフィーチャーされたモントレーのワインが主流となり、このトレンドに一石を投じなくてはと強く感じたからです。
「ここ20 年間のカリフォルニアワインにおいての“ 発展” と言うものはいったい何だったんだろうか。技術的な進化、クローンの研究、VSP による仕立て、最新の技術を取り入れた醸造器具。これらは果たしてカリフォルニアワインを良くしたのであろうか。むしろ、ワインからも造り手からも、魂を吸い取ってしまったのではないのか。情熱や伝統芸が失われてしまったのではないか」。
カリフォルニアの栽培と醸造においての技術的な進化は全てを退化させたと考えたイアンは、このモントレーという産地で原点回帰を試みます。しっかりと栽培をした畑、そこに実るブドウ、そしてそれぞれの個性を消さない優しい醸造技術と感性こそが、アイ. ブランドの真髄です。
2019 年、米国の全国紙『San Francisco Chronicle』にてワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ一躍スターとなります。ただ、このような快挙も名声も、イアンにとっては一つのステップにしかすぎないのです。